CPS/IoTグループ

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無線通信網の発達やクラウドサービスの普及により、身の回りのさまざまなモノが多様な情報や潤沢な計算資源を活用できるIoT(Internet of Things)時代が到来しました。CPS(Cyber-Physical System)とは、実世界であるPhysical空間とコンピュータによって実現されるCyber空間が密に連携するシステムのことで、超スマート社会の実現に向けて新たな価値創造の基盤として注目を浴びています。我々の研究グループでは、CPSやIoTを支えるコンピュータシステムに着目し、IoT向けエッジデバイスからクラウドとエッジの連携までを対象として実際の応用に根ざした研究を進めています。

IoTシステムの設計技術に関する研究

IoTを構成するクラウドとエッジは異なる特徴を持っています。クラウドは計算資源が潤沢で多様な情報に容易にアクセス可能ですが、通信遅延が課題として知られています。そのため、緊急時など瞬時に出力が必要な処理をクラウドで実行することは非常に危険です。一方、エッジは通信の必要がないため低遅延な処理が可能ですが、システムが実際のモノに搭載されるため消費電力やHWコスト、処理性能や重量などさまざまな制約が課されます。本研究では、(1)低遅延/低消費電力なエッジデバイスの設計技術、(2)クラウドとエッジの連携技術について研究を行っています。エッジデバイスは物理世界とのインターフェースとして重要な役割を担っており、さまざまなセンサから所得されたデータを低遅延/低消費電力に処理するためのシステム構成について研究を行っています。また、クラウドとエッジの連携技術に関しては、通信遅延や遅延変動を考慮した資源割り当てについて研究を行っています。すなわち、クラウドとエッジの得手不得手やシステムが置かれた環境を考慮して適切に役割分担する方法について研究を行っています。これらを通し、IoTシステムの設計方法論の確立を目指します。

想定外コンピューティングに関する研究

近年、インフラから自動運転車に至るさまざまな分野で想定外に起因する事故が多発しています。想定外の事故をいかに撲滅するかは安心・安全な社会を実現する上で重要な課題です。最近のAIを始めとする研究の多くは、このような想定外には目をつぶり、典型的な入力における処理をいかに知的に低コストで行うかに注力しています。本研究では、事前情報が極めて乏しい想定外の事象に対応するための想定外コンピューティングに関する研究を行っています。我々の生活に目を向けると、1日の初めにその日起こる事象を全て想定することは不可能です。しかし、自動車を運転する際に「かもしれない運転」という言葉が知られているように、近い未来に起こる可能性のある事象を想像することは比較的容易です。本研究では、このようなコンセプトに基づき、想定外に備えるコンピュータシステムを開発します。ある時点の情報から近い将来起こりうるシナリオを多数生成し、それに対する対応策を常に求めて備えておくことで、想定外に起因する事故の撲滅を目指します。


Last-modified: 2019-12-05 (Thu) 16:29:00